膝の成長痛≒オスグッド病の豆知識&予防法

子どもの成長痛と言えば、

膝(ひざ)のお皿の下が痛くなる
オスグッド・シュラッター病
(以下、オスグッド病)

その病態と予防方法
+痛くなってしまった時の対処法

をお話していこうと思います!!

<目次>
【オスグッド病について】
①オスグッド病に関わる成長期の骨の仕組み
②オスグッド病の病態とメカニズム
③オスグッド病が起こりやすい年齢と性別
④オスグッド病が起こりやすいスポーツ種目
【オスグッド病の予防法】
①オスグッド病を予防する立ち方と歩き方
②オスグッド病の予防ストレッチ
③オスグッド病の予防トレーニング
【野球肘の対処法】
①オスグッド病の痛みが出た時に最初にすること
②オスグッド病の安静期間とスポーツ復帰の時期
③オスグッド病のリハビリテーション

オスグッド病について

あまりにも有名なので、
名前くらいは聞いたことがあると思いますが、

意外とその病態は知らないですよね。

オスグッド病とは、

成長段階のお子さんに発症する
膝下の骨=脛骨の剥離骨折です!!

ジャンパー膝と言われる膝蓋靱帯炎と
よく混同されますが、

膝のお皿の下にストレスがかかる
メカニズムはほとんど同じです。

骨が未熟な時期にストレスがかかり
剥離骨折を起こしてしまうのが
オスグッド病

骨が成熟して硬くなってからストレスがかかり
膝蓋腱(靱帯)に炎症を起こすのが
ジャンパー膝です。

 

①オスグッド病に関わる
成長期の骨の仕組み

子どもの頃の骨には、

「成長軟骨」と呼ばれる
骨が成長するための柔らかい部分があります。

レントゲンを撮ると
骨にくっきり線が入っていて、

その線は「骨端線」と呼ばれています。

骨端線があるうちは、
骨は成長を続けており、

この成長軟骨の部分が
筋肉に強く引っ張られると

痛みが生じやすく、
重度の場合は剥離骨折となります。

オスグッド病の他にも、
・内側型の野球肘
・シェーバー病(踵の痛み)

は、成長軟骨が引っ張られて生じる障害です。

 

②オスグッド病の病態とメカニズム

成長軟骨の部分が
筋肉に過度に引っ張られて生じるのが

成長痛の原因です!

「大腿四頭筋」と呼ばれる
前ももの大きな筋肉は、

膝のお皿の下の部分に付着しています。

まさに成長軟骨の部分です❕❕

つまり、

使い過ぎで硬くなった前ももの筋肉が、
膝下の成長軟骨を過度に引っ張ることで、

オスグッド病が発症します。

 

③起こりやすい年齢と性別

小学5年生~中学2年生くらいの
男の子👦

に起こりやすいと言われています。

身長が1年間に7㎝以上伸びているときに
起こりやすいようです。

 

④起こりやすいスポーツ種目

・サッカー
・野球
・バスケットボール
・バレーボール
・陸上競技(短距離)

あまり競技種目に限らず、
走ったりジャンプしたりを繰り返すことで

誰にでも起こり得る障害です。

 

オスグッド病の予防法

どんなお子さんが
オスグッド病になりやすいのでしょうか?

オスグッド病になりやすい子の特徴は、

☑運動神経がまあまあ優れている

☑監督やコーチの言うことをよく聞いて、
 かなり真面目に練習を頑張っている

☑負けず嫌いで根性がある

☑体が硬くて、
 足を揃えたまましゃがめない

☑同じチームメイトよりも
 身長が伸びる時期が早い

☝2つ以上当てはまるお子さんは要注意⚠⚠

続きを読んで、
しっかり予防しましょう!!!

 

⓵オスグッド病を予防する
立ち方と歩き方

立ち方のポイントは、

耳、肩、股関節の中心、外くるぶしが、
ほぼ一直線上にあることです❕❕

このとき、前ももやふくらはぎには
ほとんど力は入っていません。

骨の上でバランスを取って、
筋肉の収縮は最小限になっています。

 

体が前に傾くような
立ち方をしているお子さんは、

大抵、前ももが力んでいて、
ぎゅっと硬くなっています☹

こういう立ち方をしているお子さん
とっても多いです😨

 

オスグッド病の原因は、

硬くなった前ももの筋肉が
膝下の成長軟骨を過度に引っ張る

ことでしたね☝

まずは、

立っている姿勢で、
前ももの力が抜けていること!!

これが最も重要な予防のポイントです💡

 

次に、歩く時には、
踵から足全体を着いてから、

踵→つま先の順で
床から離れるのが理想的ですが、

つま先から先に接地するお子さんを
よく見かけます‼️

つま先から先に接地すると、
その時点で前ももに力が入りやすくなります!

躓いて転びやすいお子さんは、
そういう歩き方をしているケースが多いです。

 

ただここで注意しておきたいのは、

お子さんに
「踵から足を着いて歩きなさい!」
と何度教えてあげても、

恐らく、歩き方は変わりません

歩き方のような
体の使い方のクセは、

“歩く”という複雑な動きの中で
修正するのは難しいので、

立ち方から直していくことが
オススメです✨✨✨

 

前ももの力を抜いて、
骨の上に立っているような感覚で

楽に立てるように
練習してみましょう!!!

内くるぶしと外くるぶしを
結んだライン上あたりに

体重の乗せるのがポイントです

割り箸などを踏んで練習すると
感覚が掴みやすくなりますよ😁

 

オスグッド病の予防ストレッチ

オスグッド病を予防するために
マット上で行えるストレッチを紹介します!

(1)前ももを伸ばすストレッチ

前ももの筋肉=大腿四頭筋
硬くなってしまうことが、

膝の前側が痛くなる
最も直接的な原因となります。

前ももの筋肉は
しっかり伸ばしておきましょう!!

やり方⓵
写真のような姿勢で、
股関節の前側を伸ばします。
(5~10秒程度)

やり方⓶
膝を曲げて足首を持ちます。
やり方⓵の時よりも下の方
=前ももの真ん中あたりが伸びます。
(5~10秒程度)

※膝が十分に曲がらず、足首を持てない場合、
最初は、前ももの伸張感を感じるところまで
膝を曲げるだけで大丈夫です!

最終的には、足首を持てるように
少しずつ伸ばしていきましょう!!

 

(2)もも裏の筋肉のTレフストレッチ

前ももを使い過ぎて硬くなってしまう
ことが、オスグッド病の原因ですが、

前ももを使い過ぎてしまう原因の1つは、

もも裏の筋肉を上手に
使えていないことです!!

次に紹介するのは、

もも裏の筋肉=ハムストリングス
を使いやすくするための

トレーニングストレッチです。

やり方⓵
仰向けに寝て、お尻の骨を触りながら
写真のように脚を伸ばします。
(4~6秒程度)

やり方⓶
手を膝の裏に移動させて、
同じようにもも裏を伸ばします。
(4~6秒程度)

※これは、筋肉を使いやすくするための
トレーニングストレッチなので、
伸ばす時間は短めにしましょう!!

やった後に歩いてみると、
脚が軽くなっているはずです

 

(3)全身のコモドストレッチ

どんな怪我もそうですが、
局所のストレッチだけを行っていても
十分に予防することはできません。

特に背骨の動きが固くなっていると、
脚にも余分な力が入ってしまい、

オスグッド病の原因にもなり得ます。

膝まわりのストレッチだけなく、
全身を柔らかくしておくことが大切です?

やり方⓵
片足を前に出し、反対の脚を後ろに伸ばします。
前足の横に反対側の肘をつき、
前足と同側の手で、膝を外に開きます。

やり方⓶
できるだけ、肩を床に近づけるようにして、
背骨から股関節まわりの筋肉を
しっかり伸ばしましょう!!
(5~10秒程度)

※初めて行うときには、
全身がかなりきつくて痛い場合があります。
無理のない範囲で、少しずつ行ってください。

 

紹介した3種類のストレッチを
一度に2~3回ずつ行うと効果的です❕

全部やっても10分もかからないので、
毎日コツコツ続けましょう!!!

 

オスグッド病の予防トレーニング

オスグッド病の直接的な原因は、
硬くなった前ももの筋肉が

まだ未熟な膝前の骨を引っ張って
骨が剥離してしまうことでしたね!

前ももが硬くなる理由は、
立ち方から影響を受けている
こともお伝えしました。

 

真っすぐ立つためには、
前回お伝えした重心の位置と

股関節の使い方
がとっても重要です!!

今回は、
とても重要な股関節を

上手に使えるようになるための
トレーニング方法を2つ紹介します。

(1)股関節スクワット

1つ目は、
股関節スクワットです。

やり方1
足をお尻の幅に開き、
内側のラインを平行にして立ちます。

やり方2
内くるぶしと外くるぶしを結んだライン上
少~し外くるぶし寄りに体重を乗せて、
両手は股関節の前に当てます。

やり方3
股関節に当てた手を挟むようにして
お尻を後方に突き出します。

このとき、膝は少し曲げますが、
前ももには力が入らないようにしましょう!

やり方4
お尻の部分の張り感を感じたら、
その部分を縮めるようにして、
体を元の位置に起こします。

やり方2~4を5~10回程度
繰り返して行ってください。

ちょっとわかりにくいので、
動画を添付しますね👇

 

(2)インナースクワット

2つ目は、
インナースクワットです。

 

やり方1
両足を肩幅よりも少し広めに開き
つま先を45°外に向けて立ちます。

やり方2
両手を前で合わせて、
頭とお尻の垂直ラインが出来るだけズレないように、

膝はつま先と同じ方向を向くようにして
ゆっくりとしゃがみます。

やり方3
立ち上がる時にもお尻に力を入れて、
ス~っと立ち上がります。

やり方2~3を5~10回程度
繰り返して行ってください。

こちらも動画を添付します。

 

※ただし、インナースクワットは、
正しく行わないと
膝の痛みを助長する可能性があるため、

膝に痛みが出る場合はすぐに中止して、

股関節スクワットが
しっかり行えるようになってから

膝に痛みが出ないのを確認して
もう一度練習をしてくださいね!!

 

オスグッド病の対処法

予防のストレッチやトレーニングをしても
お子さんが一生懸命運動を続けていく中で
やっぱり膝が痛くなってしまった?

あってほしくはないことだけど、
今回は、痛くなってしまった場合の
対処方法をお話します。

⓵オスグッド病の痛み
が出た時に最初にすること

オスグッド病で痛くなるのは、
膝前面のお皿の下あたりです。

この部分に、押した時の痛みがあったら、
オスグッド病の可能性があります。

この部分が出っ張ている場合には、
すでに剥離骨折が進行している
可能性があるので特に要注意です!

まずは念のため、
医療機関の受診をオススメします☝

明らかに膝のまわりが腫れていたり、
内出血している場合を除き、

ケガをした時のいわゆるRICE処置
アイシングや圧迫は必要ありません。

それよりもむしろ、

前ももの筋肉をしっかりとあたためて、
柔らかくほぐす方が良いです。

何日も痛みが続くようであれば、
早めに医師の診断を受け、

進行具合に応じて医師の指示に従いましょう!

⓶オスグッド病の安静期間
とスポーツ復帰の時期

安静期間は、
痛みと重症度に応じて1~3週間程度。

3~6ヶ月程度で
骨の成長が進めば痛みは完全に消失します。

痛みが我慢できる範囲内でれば、
運動は許可される場合が多いです。

③オスグッド病のリハビリテーション

最も一般的に行われているのは、
もも前の筋肉(=大腿四頭筋)
のストレッチ
です。

ここの筋肉が硬くなったことが
オスグッド病の直接的な原因

ということで、
ここの筋肉のストレッチを指導されます。

でも実はここで、
とてもおかしなことが起こります。

硬くなった筋肉(大腿四頭筋)が
骨を引っ張っているから痛みが出るんです。

その筋肉を引っ張るようなストレッチをしたら、

ストレッチをすることで骨が引っ張られて、
余計に痛みが出てしまします💦

オスグッド病と診断された場合や
膝の痛みが強い状況では、

前ももの筋肉のストレッチは
おススメしません!!!

 

では、どうするのか!?

前ももの筋肉が硬くなった原因は、
必ず他の部分にあります。

例えば、
*腹筋が硬くなっている
*もも裏の筋肉が使えていない
*骨盤が前傾or後傾している
*つま先で踏ん張り過ぎている

などなど他にもあります。

 

原因を見つけ出し、
それに対するアプローチを行って、

前ももが硬くなる原因を
しっかりと取り除いてから

前ももの筋肉のストレッチは
一番最後に行います。

 

恐らくその時点で、
前ももの硬さはすでに軽減されています。

適切なリハビリテーションを行うことで、
膝にかかっていた負担を軽減させると、

先に紹介した期間よりも短い期間でも
思いっきり運動を楽しめるようになりますよ✨✨

 

お医者さんから「運動はしてもいいよ」
って言われたけど、
痛みがなかなか取れない

早く思いっきり運動したい!!

ってお子さんは一度ご相談ください。

膝に負担をかけている本当の原因を取り除き、

ついでに姿勢も改善させて、
一日でも早く
楽しく運動できる体を取り戻しましょう⤴⤴

 

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